仏グルノーブル市にて超小型EVのカーシェアリング実証実験を実施

i-ROADグローバルネットワーク

そこで暮らす人々の息吹とともに、刻一刻と変化していく都市の表情。
生々流転するそのフィールドを、未来のための“実験場”としてとらえたなら、どうだろう。
世界で、そしてもちろん日本でも、ときに秘密裏に、またあるときは国境を越えて同時多発的に、私たちの視野を広げてくれる試みの数々。
常識にとらわれない移動方法、都市の画期的な活用法、意外性あふれるアイデアや、新たな楽しみの発見まで。
革新的な発想で “モビリティ × イノベーション” を導くトピックを、世界各地からお届けしよう。

地球温暖化の問題に立ち向かうべく、世界各地で進む「低炭素社会」実現への取り組み。
モビリティ関連では、EV(電気自動車)界の雄・テスラモーターズがこの夏にも自動運転機能を実装することで、渋滞回避やエネルギー的に最適な走行技術の蓄積が期待される。
こうした“モビリティ×α”の試みの中から、超小型EVとさまざまな技術を組み合わせ、都市の交通システムの新しいあり方を模索しようとする意欲的なプロジェクトをご紹介しよう。

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フランス南東部、アルプス山脈の麓に位置するグルノーブル市で、電力、ITなどインフラに関わるパートナー企業や自治体などの協力を得て、2014年10月からスタートしたカーシェアリングサービス「Cité lib by Ha:mo(シテ・リブ・バイ・ハーモ)」。

このプロジェクトに際してTOYOTAは、「i-ROAD」と2人乗りの四輪EV「COMS」を計70台提供。15分ごとに一律の料金を支払い、市内の充電ステーション間で近距離のワンウェイ利用(乗り捨て)ができるシステムを構築した。 充電ステーションは27カ所に計120基が設置され、スマートフォンアプリによる空き状況の確認や予約が可能。さらに、メトロの経路検索システムとの連携により、複数の移動手段を組み合わせて最適な移動手段を案内するためのアプリも提供している。

自動車メーカー、エネルギー産業、ソフトウェアやクラウドコンピューティングを提供するICT(情報通信技術)関連企業まで。多分野にわたる企業や組織が参加する“モビリティ×α”の試みは、都市的スケールで実施される必要がある。 その視点に立てばこそ、オンライン自動配車サービス「Uber」やグーグルの自動運転車といった個別の事例が意味する、本当の価値が見えてくる。

グルノーブルという都市は、“モビリティ×α”の試みによってこの先、どのように変わっていくのだろう? 3年間にわたる実証実験の行方に、期待したい。

 

ISSUED : 4 July 2015

TEXT BY Keita Fukasawa (contributor)