シェアオフィスから考える、i-ROADをシェアする未来

試乗パイロット

代官山をはじめ、都内に6つのクリエイター専用のシェアオフィスを展開する「co-lab」。
そんなco-labの代官山オフィスに一定期間i-ROADを置き、クリエイターの方々に自由に乗ってもらう
「シェアオフィス×i-ROADシェアリング」プロジェクトが昨年の秋に行われた。
この試みにより、人は、移動は、どのように変わったのか。
参加メンバーへのインタビューにより、新たな移動スタイルの可能性に迫る。
代官山をはじめ、都内に6つのクリエイター専用のシェアオフィスを展開する「co-lab」。そんなco-labの代官山オフィスに一定期間i-ROADを置き、クリエイターの方々に自由に乗ってもらう「シェアオフィス×i-ROADシェアリング」プロジェクトが昨年の秋に行われた。この試みにより、人は、移動は、どのように変わったのか。参加メンバーへのインタビューにより、新たな移動スタイルの可能性に迫る。

会議室や備品のようにi-ROADを予約する

会議室や備品のようにi-ROADを予約する

取材が行われたこの日、co-labの代官山オフィスに集まっていただいたのは、田中さんと佐藤さん、そして笹尾さん。田中さんと佐藤さんはco-labの運営スタッフ。田中さんは代表でありながら、クリエイティブ・ファシリテーターとしてco-labという集合体のポテンシャルを生かした企画を日々生み続けており、佐藤さんはチーフ・コミュニティ・マネージャーという立場から入居クリエイターたちのよき相談役を務めている。そして笹尾さんは、co-lab代官山にオフィスを構える「一般社団法人 Think the Earth」で広報を担当。今回はco-lab代官山を代表してこちらの3名に、「シェアオフィス×i-ROADシェアリング」プロジェクトの感想を語ってもらった。

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―― 「Small Space Parking」の提供など、これまでも何度か田中さんにはOPEN ROAD PROJECTにご協力いただいてきましたが、今回の「シェアオフィス×i-ROADシェアリング」はどのように感じましたか?

田中さん「シェアオフィスでのカーシェアリング、という“シェア”の響きのつながりがおもしろいと思って、このプロジェクトを聞いてすぐに賛同しました。co-labにオフィスを構える人たちってシェアに対して抵抗が少なく、普通に受け入れられる人ばかりだから、すごく合っているんじゃないかと」

佐藤さん「co-labにオフィスを構える企業がキッカケになって、日頃からエコな活動をされている会社を中心に多くの方が企画に賛同し、手を挙げてくださいました。その中から最終的に20名ほどに参加していただきました」

笹尾さん「うちの団体では、理事の上田がもともとi-ROADに興味を持っていて、乗りたい、乗りたいとずっと言っていたので、参加できることになってとても喜んでいました」

―― どのようにco-lab内でi-ROADをシェアリングしたのでしょうか。その際、何か困ったことなどはありませんでしたか。

田中さん「グーグルカレンダーを使って管理をしました。co-labでは日頃から会議室や備品を予約するときにグーグルカレンダーを活用しているので、その辺りはまったく問題なく始められました」

笹尾さん「ただi-ROADの場合、充電時間を考慮しなくてはいけないので、次の予約までにある程度時間を空けるなどの工夫は必要かなと思います」

佐藤さん「今回は貸出期間が決まっていたので、予約が殺到してしまったという側面もありましたよね。本当に必要なときに予約する、というカタチであればもっとスムーズだったかもしれません」

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車だと近いのに、
電車だと遠回りになる場所が多い。

車だと近いのに、電車だと遠回りになる場所が多い。

―― co-labの代官山オフィスの前には自転車がずらりと並んでいます。日頃はみなさん自転車で移動されることが多いのでしょうか。

笹尾さん「渋谷駅も代官山駅も使える利便性の高い場所にあるのですが、その分、駅までは少し距離があるので、自転車を利用している人は多いです。ただ雨が降ったときは自転車に乗るわけにはいかないので、i-ROADがあると助かるなってみんなで話していました」

田中さん「東京で生活していると、クルマだと近いのに電車だと遠回りになってしまう場所ってけっこう多いんですよ。代官山や千駄ヶ谷、二子玉川など都内に6ヵ所あるco-lab間を行き来したいときはi-ROADがやっぱり便利でした」

―― その他、スタッフの皆様はどのようにi-ROADを活用されたのでしょうか。

佐藤さん「笹尾さんは一度、i-ROADでランチに出かけていましたよね」

笹尾さん「歩いて行くにはちょっと厳しいところに行ってみたいお店があったので思い切ってi-ROADで出かけてみました。日頃は運転をしていないので最初はドキドキしましたが、慣れてしまえば操作は簡単だし、ボディは小さいし、楽しく走ることができました。知らない人に“これなんてクルマ?”と話しかけられる機会も増えて、ちょっと得意げになったりもして(笑)」

田中さん「そうそう、i-ROADに乗っていると不思議とみんなニコニコ見てくれる。住宅街に入って行ってもあまり不審がられないというか。誰が運転しているのか、外から見てひと目で分かるからかな。他の自動車にはない独特な距離感だなとおもしろく感じていました」

佐藤さん「車体のデザインそのものに愛嬌があるというのも大きい。街中で見かけると、なんだか手を振りたくなっちゃいますもん(笑)」

i-ROADがシェアできるプライベート空間に

i-ROADがシェアできるプライベート空間に

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―― カーシェアをはじめとするシェアリングサービスは今後も多岐にわたって広がっていくと思いますか?

笹尾さん「じつは私、住んでいるところもシェアハウスなんですが、i-ROADはシェアハウスに一台あってもいいなと思いました。私のようにシェアリングに抵抗がない人はこれからももっと増えていくでしょうし、これからカーシェアリングはさらに広がっていきそう」

田中さん「とくにi-ROADは運転しやすいうえに転倒する恐れも少ないから、万人が乗れるという点では非常にシェアリング向きだと思います。これからもシェアという概念は広がっていくとは思いますが、とはいえ、人が物を所有しなくなる、とも考えられない。車でいうとやっぱり自分だけの一台を大切に愛でる喜びは残っていくと思うんです。ただ所有するものとシェアするもの、それぞれに求めるものの質が明確に分かれていく気がしています」

笹尾さん「シェアすることで運転する楽しさや便利さを経験として持っていたら、たとえば結婚したり、子どもができたり、ライフスタイルが変わるタイミングでクルマを所有しようと思うかもしれないですよね」

―― 今後i-ROADに期待することを教えてください。

佐藤さん「都市は駐車場が少ないなと感じることが多いので、このせまい東京の面積を有効に使う手段として、i-ROADが広がってくれると嬉しいです」

田中さん「僕としてはもっともっとi-ROADはハイテク化しちゃっていいと思っているんです。バイクでもクルマでもなく、さらにぶっ飛んだところにある乗り物。市場に出る頃には、自動運転化してくれていたら最高です」

佐藤さん「駐車で止まっているときもシェアして欲しい。いま街にベンチが少ないから、i-ROADがその代わりにプライベート空間を提供するという構想はどうでしょう。中でくつろいでもよし、移動してもよし。そんな誰でも乗れる、公共の乗り物になってくれるといいですね」

「都市の移動を、もっと自由に」をコンセプトに、都市におけるさまざまな可能性を探るOPEN ROAD PROJECT。今回、シェアオフィスで働く3名のお話のなかには、まさに“都市”ならではの意見が飛び交っていたように感じる。都市には都市に適した移動があり、そこで住まう人、働く人をラクにするサービスは今後さらに求められていくだろう。またビジネスシーンのほか、観光の際の手段としても、i-ROADのシェアリングサービスは重宝されるのではないだろうか。「分け合うことでみんなが幸せになる」、そんな流れを象徴する一台にi-ROADがなるかもしれない。

TEXT BY Ryoko Sugimoto (contributor)
PHOTOGRAPHS BY Yuta Nishida

ISSUED : 30 January 2017